おばちゃんちに空巣

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10月7日、おばちゃんちに、泥棒が入った。

次の日が台風で病院に行かれないだろうということで、この日は、おかん、おばちゃん、僕、そろってうちに帰るときに、おばちゃんちに郵便物のチェックと台風に備えた戸締りをしに立ち寄ったら、庭に面した和室の窓が開いているのが見えた。

おばちゃんは日ごろから、人の何倍も防犯に気を遣って、一階の窓は常に全部鍵を閉めて、内側にも窓が開かないようにストッパーをして、ガムテープで目張りをして、完全にハメ殺し状態で何年も窓を開けていない。普段寝るときは電気を付けて寝るし、外泊する日も電気をつけたまま家を出るようにしていた。今回は、しばらくの間おばあちゃんちに泊まり込んでそこから病院に通って付き添いをするということで、何日も電気を付けていると逆に電気の熱で火事になってはいけない、と思って、電気を消して家をあとにしたらしい。

そしたら、空巣に入られた。

開いているはずのない窓が開いている。遠方で暮らしている子供たちが家に帰ってきていたとしても、あのハメ殺しの窓を開けるはずがない。でも、開いてる。おかんが和室の窓から部屋をのぞいてみたら、タンスの引き出しの中身がぶちまけてある。空巣だ。

家に入ってみると、南の窓2ヶ所が開いていて、東の窓は鍵のところのガラスが割られて開いていて、足元に台が置いてある。裏口のドアの鍵も開けられている。家中を見てまわったところ、荒らされた形跡があるのは一階の和室だけのようだった。交番の警察が駆け付けて、続けて鑑識の人たちもやってきた。

なんで窓が3ヶ所と裏口のドアが開いているのか。なんで一階の和室だけをあさったのか。素人の僕らには、不可解なことばかり。

被害は、和室のタンスのものだけのようで、宝飾品が、あらかた盗まれていた。僕が二階の様子を見てまわってみたけど、荒らされていないようだった。お金や通帳なんかの大事なものは、和室に置いてなかったから、すべて無事だったみたい(おそらく)。それは本当に、不幸中の幸いだったけども...。

鑑識が進むに連れて、いろいろ分かってきた。犯人は、東の窓を割って家に入って、それから南の窓2ヶ所と裏口を、家の中から開けて、逃げ道を確保したのだろう、という。な、、なるほど、、プロの仕業だ。

それから、荒らされた様子は無いけど、犯人は二階にも上がっていたそうだ。おばちゃんがよくチェックしてみると、いくつか動いていたものがあった。おばちゃんが前につくった等身大の人形があって、それをベッドに寝かせて上からベッドカバーをかけていた部屋がある。そのベッドカバーが、乱れていて、床を拭き掃除する棒と、大きな電球の替え玉の位置が変わっていた。この部屋のベッドは、人形が入っているから、本当に中で人が寝ているように見える。だからきっと犯人は、その棒でつついてみたり、ベッドに乗って踏みつけたりした模様。電球は、凶器になると思って手に持っていたのかもしれない。ベッドカバーの足元のところがめくってあって、中身を確認した形跡があった。

二階の、その部屋以外の2つの部屋にも入っていたらしい。1つの部屋には、なにか重いものを引きずった跡があったそうだけど、おばちゃんは、それがなんなのか、心当たりはないらしい。引きずった跡がいつできたかも分からないから、手がかりにはならないかもしれない。

犯人は土足。土のついた足跡がいくつかあった。鑑識の人たちは、下のほうから床に光を当てて足跡をシールにとったり、ドラマなんかと同じように、柱やドアを、大きい耳かきのふわふわみたいなもので、ぽんぽんぽんと粉を付けるようにして指紋をとったりしていた。

鑑識でとった指紋には僕らのものもあるだろうから、僕らも順番に指紋をとられた。10本の指と、手のひら全体、とられた。

おそらく犯人は、侵入してから、家にだれもいないことを確認するために家中をチェックして、その途中に人形と遭遇したけど、人形だと分かって安心して、それから逃げ道を確保するために南の窓2つと北の裏口をあけて、和室を物色していったんだろう。トイレのドアも開いていたから、人がいないかチェックしたんだろう。

なんで和室だけを物色していったのかは、謎。他の部屋はほぼ無視されている。居間にあった丸見えの500円玉貯金ビン(?)にすら手をつけていない。だから、犯人は、宝飾品専門なのかもしれない。和室は、一番宝飾品が置いてありそうな雰囲気だったから...!?!?

犯人は、明らかに手慣れてる。前からおばちゃんち、もしくはおばちゃんに目をつけていたんだろうか。それとも、たまたま目についたんだろうか。何人かでやったんだろうか...?? 僕らなんかがいくら考えても分からないことだけれど..。

家のことでなにかあったら、なにかといつもおかんが仕切ってて、おばちゃんを引っ張ってきてた。今回のおばあちゃんのことでは、おばちゃんが、おかんのこと思って、一念発起して、自分が中心になってやる、って、初めて決心して、おばあちゃんに付き添って、何日か家を開けていたら、この空巣...。かわいそすぎる。自分でできる限りの防犯をして、日々おびえて暮らして、寝床には武器も置いたりして、あんなに用心していたのに、あっさりとやられてしまった。

おばちゃんちに着いてから、3時間半後、鑑識や聴取がおわったら、21時前。とりあえず、うちのほうに帰って、どこかで食事してから帰ろうということに。帰り道、留守番しているおとんにおかんが電話をかけても、出ない。心配で、家に直行してみると、電話の子機の受話器がハンドアみたいになっていて、着信を受け付けないようになっていただけで、おとんはいた。ほっとする。

それから4人で焼き肉を食べてに行って、帰って、おばちゃんはおじちゃんに電話して、ちょっとぼーっとして、今僕はこれを書いているところ。

おばちゃんにとって、たぶん、これまでで一番ショックなことかもしれない。自分が家にいるときに入られていたら、どうなっていたことかと思ってる。あのベッドの人形が人間だったら殺されていたかもしれないわけだから。もう、あの家には、ましてや一人で、これからも住むのは不可能だと思う。普段から、おびえながら一人で暮らしていたのに、さらにこれだもの。しばらくは、うちとか、おばあちゃんちに居られると思うけど、おばあちゃんのことがひと段落した後、これからおばちゃんは、どうすればいいんだろう。そこまでのことは、僕も含めて、まだ誰も考えることができない。

おかんにとっても、相当ショックなこと。自分が辛いのに、急におばあちゃんが足折っちゃって、また自分が中心になって解決していくのかと途方に暮れていたときに、おばちゃんが手を差しのべてくれて、助けてもらってる。そのおばちゃんちが、留守の間に空巣に入られて、おばちゃんはズタズタにされてしまった。うちだって、ホームセキュリティーとか入れていないし、いつ同じ目に合うかと不安になる。うちの町内でも、何件か空巣があったことがある。

僕は、今回、本当に、彼女達の力になるために帰省したんだと、つくづく思う。必然だったんだと、強く感じる。今日、僕があの場にいなかったら、姉妹でパニックになって、大変だったろうと思う。ぼくがそばにいたから、彼女たちは安心して(というか少し開き直って)、冗談を言い合って、笑い合っていられたんだと思う。台風の大雨の中の帰りの車も、おかんではまともに運転できなかったかもしれない。本当に、こっちに帰ってきてて、良かった。

後日、
なぜ和室だけが荒らされていたのか、改めて考えてみた。犯人は、僕らがおばちゃんちに着いたとき、空巣の真っ最中だったんじゃないかという説が浮上。和室以外まったく手を付けられていないのは、どう考えてもおかしい。僕らの声や車の音に気付いて、すぐに裏口から逃げたんではないか? おそろしい。もし犯人が僕らの物音に気付かずに、家の中ではちあわせていたら、どうなっていただろうか。僕が2階をチェックしに行ったとき、犯人が2階に隠れていたとしたら、、

あれ以来、おばちゃんちは、空巣に入られた状態のままにしてある。タンスの中身がぶちまかれたままにしてある。足跡もそのまま。おばちゃんは、独りではあの家に立ち入ることさえできない。

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このページは、トモゾーが2009年10月27日 07:01に書いたブログ記事です。

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